2010年12月28日火曜日

★東野圭吾のおすすめミステリー、おすすめ東野圭吾のミステリー小説『白夜行』東野圭吾(著)

東野圭吾おすすめミステリー小説、おすすめの東野圭吾のミステリー小説。東野圭吾の面白い作品。
面白いミステリー、おもしろい傑作おすすめミステリー小説、名作ミステリー小説は『白夜行』東野圭吾(著)だ。

TBSにおいて「白夜行」をTV番組化(2006年)
また映画化も進んでおり、2011年公開予定である。

前作「秘密」で、温かくて切ない物語を紡いだ東野圭吾が、今回は読む者の心を冷え冷えと切なくさせる。 
1973年に起こった質屋殺しがプロローグ。
最後に被害者と会った女がガス中毒死して、事件は迷宮入りする。
物語の主人公は、質屋の息子と女の娘だ。
当時小学生だった二人が成長し、社会で“活躍”するようになるまでを、世相とともに描ききる。
2人の人生は順風満帆ではなく、次々忌まわしい事件が降りかかる……。
当然ミステリーだから謎が隠されているわけだが、真相は途中で暗示されてしまう。
しかし謎の存在など、どうでもよくなるほどのスケールの大きさが読後に残る。

1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。
容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。
被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂―暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。
二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。
だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。
息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。
心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。

総ページ850程度、全13章からなる物語。
ライトノベルなら3冊分は あるボリューム。
主人公の雪穂と亮司の小学校時代から19年後までが 淡々と語られる。
なぜ淡々かというと、主人公二人の内面心理の描写が全くなく、他の登場人物の目を通じてしか二人をうかがい知ることができないからだ。
加えて、物語はある殺人事件に端を発するが、犯人や犯行方法は途中で暗示され、焦点は事件の解明ではなく今後の展開に移っていく。
だからこの物語はミステリーというよりは叙事詩だ。
読み進めていくごとに、二人の関与がほのめかされ、そして徐々に真相が明らかにされていくにつれ、背筋の凍る思いが募っていく。
ノワールの傑作と評されることにもうなずける。
だが、真に驚くべきことは、とうとう最後まで二人の内面が一切明かされないことだ。
稀代の悪女と犯罪の天才。
二人はどのように結ばれ、何を目指したのか。
いや、亮司はなぜ雪穂の影で在り続けようとしたのか?
これに対して雪穂は亮司に何を与えたのか?
雪穂は亮司を愛していたのか?
二人に潜む闇はあまりに深く、ありきたりの想像や感情ではとうてい推し量れるものではなかろう。
しかし、こうした思いに対する答えはない。
ないのである。

だから読後もふとした拍子に雪穂と亮司の物語に思いを馳せてしまう。
まさにいつまでも余韻が消えないのだ。

なるほど、これが東野ワールドか・・・。

再読三読に耐えうる推理小説というのはそうそうあるものではない。
その意味でも、やはりこの作品は傑作なのだと思う。

主人公二人の会話・心情・行動すべてが隠されたまま、最後まで疾走する10年以上に亘る大河ミステリー。

夜寝る前に本を読むことが多い。
眠くなるまで読もうっと。
分厚い本だなぁ。疲れそう。
・・・・・気が付いたら、明け方だった。


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