2010年12月24日金曜日

★どんでん返しが凄い!衝撃の結末のおすすめ傑作ミステリー小説『弁護側の証人』小泉 喜美子 (著)

最後にやられた!と思えるオススメのミステリー小説、最後のどんでん返しがすごい傑作ミステリー小説、衝撃の結末のミステリー小説

面白くて、驚愕のおすすめ傑作ミステリー小説『弁護側の証人』小泉 喜美子 (著)


あっと驚くどんでん返し!


財閥の放蕩息子に見初められ結婚した蓮子は、慣れない生活に息苦しさを感じていた。

そんな折、財閥当主が殺される。

殺人罪の裁判の行方は?

驚愕のどんでん返し、ミステリの金字塔。


僕の友人はこの本を最後まで読んだが、自分が騙されたとは気づかなかった(トリックが完璧なので騙されているとすら考えていなくて)ので、僕が指摘して初めて、「おおお!すげ〜!」と雄たけびを上げた。


ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。

しかし幸福な新婚生活は長くは続かなかった。

義父である当主・龍之助が何者かに殺害されたのだ。

真犯人は誰なのか?

弁護側が召喚した証人をめぐって、生死を賭けた法廷での闘いが始まる。

「弁護側の証人」とは果たして何者なのか?

日本ミステリー史に燦然と輝く、伝説の名作がいま甦る。

(なお、アガサ・クリスティの中には『検察側の証人』という傑作ミステリーがある。)


ついでに、本作の著者である小泉 喜美子は生島治郎と内藤 陳の元奥さんで、最後は1985年、酒に酔って新宿の酒場の階段から足を踏み外して転落し、脳挫傷を負い、意識が戻らぬまま外傷性硬膜下血腫で死亡した。

叙述ミステリの古典的名作ということで、読む前の期待値は、いやが上にも高まる わけですが、今回読んでみて、その期待を裏切らない、傑作であると感じました。

とはいえ、とりたてて意外性満点の真相というわけでもありません。

むしろ、 その真相が開示されるまでの過程で、作者が魅せる、さまざまなテクニック 、読者を誤導する構成、巧緻な伏線、騙りの技巧が施された会話——こそが読みどころであるといえます(さすがに、1963年に発表された作品なので、 風俗や会話などは古めかしいですが、それはそれで味わい深いですし、そも そも、本作は、プロットを読ませることを主眼にしているので、経年劣化の弊害とは無縁、ともいえるでしょう)。


なので、本作を読了されたら「序章」だけでいいので、ぜひ再読してみてください。

初読の時には見えなかった光景が、眼前に広がると思います。


また、本作は、そうした叙述トリックばかりが取りざたされがちですが、 タイトルとなっている「弁護側の証人」に込められた意図も見逃せません。

普通なら、絶対に「弁護側の証人」になることはないある人物が、無実の被告を救うために証人台に立つという趣向は、社会派的なテーマとして 普遍性があるだけでなく、法廷における起死回生の逆転を劇的に演出 することに成功しています。


大富豪の放蕩息子に見初められたヌードダンサー——という現代のおとぎ話の フィナーレは、ビターではあるものの、決して読後感は悪くなく、清々しい余韻を 残します。


本書はいわゆる叙述トリックものの中で超がつくほどの代表作であります。
 
古い作品なので舞台設定に違和感を覚えるかもしれませんが、すぐに慣れます。

本書の凄さは叙述トリックものを多く読破されてきた方ならば分かってもらえると思います。

なぜなら、他に類をみない手法を用いているからです。

並の書き手ではこの手法で書けないでしょう。

大変な表現力を要します。
 

残念ながら著者の仕掛けた罠に気付かず読了してしまった方(僕の友人のように)もいるようです。

トリックを暴かれたのであればお見事です。

しかし、なんとなく読み進めてしまって気付かなかったのなら、(僕の友人のように)不幸と言わざるをえません。

これから読まれる方は注意深く読み進めていただきたく思います。

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